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2-3)オンプレミスとAWSは何がどう違うのか──選択の軸はコストではない

オンプレミスとAWSは何がどう違うのか

クラウドやAWSの話題になると、会話はすぐにこうなりがちです。

「どっちが安いですか?」
「結局、AWSの方がコスト下がりますよね?」

でも実は、この時点で議論はかなりズレています。

オンプレミスとAWSの違いは、金額の大小ではありません。

本当の違いは、誰が、何を、どこまで引き受けるのかという責任の構造 にあります。

目次

オンプレミスとAWSの根本的な違い

まず、構造を一言で整理します。

オンプレミスITを「自分で持つ」前提
AWSITを「使う」前提

これは、技術の違いではなく考え方の違いです。

オンプレミスでは、

  1. サーバーを用意し
  2. 容量を見積もり
  3. 障害や更新を想定し
  4. 運用し続ける

という一連の責任を、自社が引き受けます

AWSでは、

  1. ITの土台部分を
  2. 使いたい分だけ
  3. 必要な期間だけ

外部の仕組みとして利用する

この前提の差が、すべての違いを生みます。

オンプレミスとAWSの構造の違い

最大の違いは「コスト」ではなく「責任の所在」

よくある誤解があります。

「オンプレミス:高い」「AWS:安い」

これは、正しくありません。

正しくはこうです。

オンプレミス先に責任を引き受ける
AWS責任を分担・移譲する

オンプレミスでは、

  • 使わなくてもコストがかかる
  • 想定外が起きると自社で対応する

AWSでは、

  • 使った分だけ支払う
  • 基盤部分の責任を持たなくていい

つまり、

お金を払っている対象が違う

だけ。

コスト比較の前に、何の責任を手放しているのかを整理しないと、正しい判断はできません。

初期投資・運用・変更対応の考え方の差

もう少し具体的に見てみます。

初期投資

オンプレミス先にまとめて用意する
AWS最小構成から始められる

運用

オンプレミス常に維持・管理が必要
AWS基盤運用は外に出せる

変更対応

オンプレミス設備の制約が強い
AWS変更前提で設計されている

ここで重要なのは、どちらが優れているかではないという点。

AWSは「安い選択」ではなく「スピードを買う選択」

AWSについて、こんな説明を聞いたことがあるかもしれません。

AWSについて、こんな説明を聞いたことがあるかもしれません。

でも営業として整理したいのは、その一段奥です。

AWSは、「速い技術」ではなく「速く動ける前提を買っている」という選択。

  • すぐ始められる
  • すぐ変えられる
  • すぐ止められる

このスピードと柔軟性に価値を感じるなら、AWSは合理的です。

逆に、

  • 変化が少ない
  • 構成が固定
  • 長期前提で安定運用

なら、オンプレミスが合うケースも普通にあります。

AWSの価値はスピード

移行=正解、ではない

ここも、営業として必ず押さえたい前提です。
「クラウド化」「AWS移行」は、目的ではありません

あくまで、

  • 事業の変化
  • 組織の状況
  • 運用体制

に対する手段の一つです。

「オンプレだから古い」「AWSだから正しい」という話ではない。

営業が整理すべき3つの判断軸

オンプレミスか、AWSか。
この判断で営業が見るべき軸は、3つです。

① スピード

  • どれくらい早く始めたいか
  • 変更はどの頻度で起きるか

② 柔軟性

  • 利用量は変動するか
  • 構成は今後変わるか

③ 運用負荷

  • 誰が運用を担うのか
  • 社内にその体制はあるか

この3つを整理すれば、「どっちが安いか」よりずっと建設的な会話になります。

判断軸の整理

さいごに

この記事は、オンプレミスとAWSを比較するための記事ではありません。判断できるようになるための記事です。

オンプレミスもAWSも、どちらかが正解ではない。

正解があるとすれば、自社の状況に合っているかどうかだけ。

この視点を持てると、AWS導入の話は「雰囲気」ではなく判断の会話になります。

次の記事では、ここまで理解した上で、それでもAWSが分かりにくく感じる理由を、思想の側から整理していきます。

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