AWSの話をしていると、かなり早い段階でこの言葉が出てきます。
- リージョン
- AZ(アベイラビリティゾーン)
最近はここに、「大阪リージョン」という言葉も加わりました。
ただ、この時点で会話が「場所の話」だけで止まってしまうと、設計・コスト・BCPの議論は必ずズレます。
リージョン/AZは「場所」ではない
まず、
東京リージョン→ 東京にサーバーがある場所
大阪リージョン→ 大阪にサーバーがある場所
これは 説明としては分かりやすいけど、本質ではない。
リージョン/AZは、
「システムをどう壊れにくく作るか」という設計思想
そのものです。
AWSは「壊れる前提」で作られている
AWSは、
- サーバーは壊れない
- データセンターは止まらない
という前提で作られていません。
むしろ、
壊れる前提で、どう影響を最小化するか
を最初から組み込んでいます。
この考え方を構造として表現したものが、「AZ」「リージョン」です。
AZ(アベイラビリティゾーン)とは何か
AZは、
- 同じリージョン内にある
- 物理的に分離された
- 複数の拠点(データセンター群)
です。
重要なのはここ。
- AZは「予備」ではない
- 同時に使う前提の構成単位
という点。
1つのAZが止まっても、システム全体は止まらない
これを実現するための単位です。

リージョンとは何か
リージョンは、
- 地理的に分かれた
- 複数AZの集合体
です。
ただしここでも大事なのは、
どこにあるかより、なぜ分けているか
という視点。
リージョンを分ける目的は、
- 大規模災害
- 広域障害
- 法規制・データ主権
- 事業継続(BCP)
といった リスクの切り分け です。
なぜAWSは日本に2つのリージョンを持つのか
日本には現在、「東京リージョン」「大阪リージョン」の 2つのリージョン があります。
これは単に、
- 利用者が増えたから
- 拠点を増やした
という話ではありません。
「一つのリージョンが止まっても、日本全体が止まらない構成を取れるようにする」
東京リージョンを使う理由(多くのケース)
営業現場で最も多いのは、やはり東京リージョンです。
理由はとても現実的。
- 日本向け業務システム
- 国内ユーザーが中心
- レイテンシ(通信遅延)を抑えたい
- 日本の法規制・契約要件
つまり、
業務との距離が一番近い
という理由で選ばれています。
大阪リージョンが使われる文脈
大阪リージョンは、東京の代替ではありません。
主な使われ方は、
- 東京リージョンのバックアップ先
- 災害対策(DR / BCP)
- リージョン分散構成
です。
ここで重要なのは、
大阪リージョン単体ですべてを完結させる前提ではない
という点。
大阪リージョンでは「使えないサービス」がある?
ここは営業として、正確かつ安全に伝えたいポイントです。
結論から言うと、
大阪リージョンでは、東京リージョンと比べて
利用できるAWSサービスが限定される場合があります
理由はシンプルで、
- 大阪リージョンは冗長化・分散を主目的に設計されている
- すべてのサービスを同時に提供することを主眼に置いていない
からです。
そのため、
- 「東京では使えているサービスが、大阪では未対応」
- 「構成によっては東京をメインにする必要がある」
といったケースが出てきます。
だからこそ、東京+大阪の組み合わせで考えるという設計が一般的になります。
これは欠点ではなく「設計思想」
ここをネガティブに捉える必要はありません。
大阪リージョンは何でもできる場所ではなく、止めないための場所という立ち位置。
役割が違う
それだけです。
リージョン選択は「場所選び」ではない
ここまで整理するとリージョン選択の本質が見えてきます。
見るべきは、「地名」ではなく「業務要件」です。
具体的には、
- どこまで止められないか
- どこまで冗長化が必要か
- 法規制・データ要件
- コストとのバランス
営業として最低限押さえる説明ライン(最新版)
営業としては、この一言が言えれば十分です。
「AWSでは、壊れる前提でシステムを設計するために、東京と大阪のように複数のリージョンを使い分けられる構造になっています。
東京をメインにしつつ、大阪を災害対策として使う、という考え方が一般的です」
サービス名や対応可否を無理に即答する必要はありません。
さいごに
リージョンで覚えるポイントはAWSの前提構造を理解するだけでOKです。
この視点を持てば、
- EC2
- RDS
- S3
は、
「なぜ複数AZ前提なのか」
「なぜ構成がこうなるのか」
が自然に分かるようになります。

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