MENU

2-7)AWS・Azure・GCPは何が違うのか──機能ではなく「思想と立ち位置」で整理する

AWS・Azure・GCPは何が違うのか──機能ではなく「思想と立ち位置」で整理する

よく出る質問があります。

「AWSとMicrosoft AzureとGoogle Cloud(GCP)は、
結局どこがいいの?」

この問いに対して機能比較やランキングで答え始めると、営業の会話はすぐ迷子になります。

それはそもそも、この問いの本質が “どれが正解か” ではなく、「自分たちがどの選択肢を取れば正しいか?」という不安や確認だからです。

だからこの記事では、「優劣」ではなく思想・立ち位置という切り口 で整理していきます。

目次

まず大前提:クラウドは「思想」、各社は「その実装」

最初にこれを押さえましょう。

クラウドというのは“ITを使う”ための基本的な考え方であり、
AWS・Azure・GCP はその思想を実装した選択肢の一つにすぎません。

つまり、

  • 「クラウドが何なのか」 → 思想(基礎)
  • 「どのクラウドをどう使うのか」 → 実装(選択)

という構造です。

クラウドの思想は共通ですが、その実装は 各社のバックボーンや戦略が反映されています。

最新のクラウド市場シェア(2025〜2026年)

まず、クラウド業界全体の状況から。

2025年時点では、世界のクラウド市場は3社が圧倒的な存在感を示しています。

  • AWS(Amazon Web Services):約29〜30%
  • Microsoft Azure:20〜22%
  • Google Cloud(GCP):12〜13%
    ※調査会社や時期で多少の前後あり

この3社で、世界のクラウドインフラ市場の約60〜65%以上を占めています。

つまり、営業視点でもまず押さえておきたいのは、

クラウド市場は上位3社が大きな割合を占めていて、それぞれ特徴的な立ち位置を持っている

ということです。

なぜ「機能比較」ではなく「思想と立ち位置」で見るべきか

機能比較や性能テーブルは、一見すると説得力があるように見えます。

でも実際の現場では、

  • 同じサービス名でも使われ方が違う
  • 構成や目的によって評価が変わる
  • そもそも優劣を決める基準がない

という問題が起きます。

つまり営業として重要なのは、

どのクラウドが“顧客の文脈”にハマっているか

です。

その判断は機能比較ではなく、思想を理解した上での判断軸によってしかできません。

AWS が強い文脈

AWS は、クラウド市場で長くリーダーの立ち位置にあります。

世界シェアでもトップに立つことが多く、最大のサービス数・成熟度・導入実績を誇っています。

AWS の特徴的な思想は、

“自由度と汎用性” を最大化する実装

にあります。

これはつまり、

  • どんな業務要件にも柔軟に対応できる
  • 組み合わせや構成の幅が極めて大きい
  • 選択肢が多い分だけ判断が求められる

ということです。

この思想は、

  • スタートアップの新規構築
  • 変化の激しい業務要件
  • 大規模・複雑システム

のような環境でハマりやすく、数多くの選択肢から最適解を「自分で」組み上げたいケースに向いています。

Azure が選ばれやすい文脈

Azure は、Microsoft の企業向け基盤の延長線上に位置しています。

その思想は、

“既存の資産・環境と自然に統合できる実装”

です。

具体的には、

  • Windows Server
  • Active Directory
  • Microsoft 365 / Teams

といった既存資産との親和性が高く、既存環境を残しながらクラウド化する際に強みを発揮します。

このため、企業の段階的なクラウド移行やハイブリッド構成が求められるケースではAzure が選ばれやすい構造になっています。

また、2025年時点では、Azureの成長率自体も高く報告されており、市場規模や収益面でも大きな躍進を見せています。

GCP が合うケース

GCP(Google Cloud Platform)は、Googleのテクノロジー資産を活かした思想が特徴的です。

その根底にあるのは、

“データとAI特化” を前提にした実装

です。

Google は検索・広告・データ分析のバックグラウンドがあり、それが GCP の設計思想にも反映されています。

そのため、

  • 大規模データ分析
  • 先進的な機械学習・AI処理
  • AIモデルの学習・推論基盤

といった領域では、GCP の強みが活きるケースが多いです。

クラウド3社の立ち位置イメージ

どれが「正解」かではなく、「どこにハマるか」

クラウドの選択は、顧客の課題や事業状況に応じて変わります。

たとえば、

  • 成長が速く変化が多い → AWS
  • 既存 Microsoft 環境が強い → Azure
  • データ・AIが中心 → GCP

という具合に、“顧客の文脈”に合わせて使い分けるのが正解です。

そしてこの判断は、「詳しいサービス名をどれだけ知っているか」ではなく、「どの思想・立ち位置が合っているかを言語化できるか」で決まります。

IT営業としての実務でどう使うか

営業として議論になるのはほとんどが、

  • このクラウドは何が違うのか
  • 自社の環境にハマるのか
  • 選択にリスクはあるか

といった点です。

このとき大事なのは、機能比較ではなく、思想と立ち位置で整理すること

これができるだけで、判断軸を持った提案ができるという、実務で使える価値につながります。

さいごに

どのクラウドサービスが強いかではなく、どのクラウドが顧客の文脈にハマるかが重要です。

AWS・Azure・GCP はどれも大きな市場シェアを持ちながら、それぞれ 異なる思想と立ち位置 を持っています。

この前提が腹落ちすると、クラウドの会話は一気にブレなくなります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次